コラム

片頭痛(偏頭痛)と空腹感の関係から考える、整体による体質改善法

2020.02.15

片頭痛/偏頭痛の表記について
学会によって「片頭痛」という漢字が正式に採用されていますので、以後この記事では「片頭痛」に統一します。

片頭痛(偏頭痛)の予兆のひとつ、空腹感のイメージ

片頭痛の前兆・予兆には様々なものがあります。その予兆の一例として「空腹感」があります。実際、片頭痛を慢性的にもっている女性は太りやすいといわれています。空腹感を感じやすいことと、片頭痛を起こしやすいことに何か関係はあるのでしょうか?このことについて、詳しく考えることで、対処法のヒントを探っていきましょう。

そもそも片頭痛の前兆や予兆にはどのようなものがあるのでしょうか?

片頭痛の前兆や予兆には、空腹感のほかにも様々なものが知られています。あなたに当てはまるものはいくつあるでしょうか?

片頭痛の前兆の具体例

「片頭痛の前兆」とは、片頭痛発作の起こる5~60分前に起こる症状です。しかし、前兆を起こさないタイプの片頭痛患者も珍しくありません。「前兆がある片頭痛」を起こす人は、片頭痛でお悩みの方全体のうち20~30%程度といわれています。

前兆にはいくつかのタイプがありますが、最も多いのが閃輝暗点です。閃輝暗点とは「キラキラした光、ギザギザの光が視界にあらわれ見えづらくなる」という症状です。下のリンク先の 図 PPT8にその一例があります。(患者様自身のスケッチ)

http://www.jhsnet.org/information/guideline/PPT.htm

ほかにも、次のような前兆があります。

  • チクチク感
  • 感覚が鈍くなる(アロディニア 異痛症)
  • 言語症状
  • 半身の脱力、回転性めまい

日本頭痛学会:http://www.jhsnet.org/ippan_zutu_kaisetu_02.htmlより抜粋

片頭痛の予兆の具体例

「片頭痛の予兆」とは、前兆より漠然とした感覚で、前兆よりもさらに前からはじまります。予兆の種類はかなり多様です。

  • なんとなく頭痛が起こりそうな予感
  • 気分の変調

日本頭痛学会:http://www.jhsnet.org/ippan_zutu_kaisetu_02.htmlより抜粋

  • 眠気
  • 疲労感
  • 集中力低下
  • 首のこり
  • 空腹感
  • 吐き気
  • 光や音過敏
  • 無気力・抑うつ
  • 不安
  • 刺激に過敏
  • 鳥肌や立毛などの自律神経症状
  • 光過敏
  • 音過敏
  • 読書
  • 発話
  • 思考困難などの頭痛発作中の症状が予兆で出ることも

神経治療35:298–302,2018 :https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/3/35_298/_pdf/-char/jaより抜粋

このように、予兆の方は、前兆に比べてより広範囲の感覚領域にまたがっています。それだけバリエーションが豊富です。空腹感というのは、その中の代表的な一例です。

空腹感から片頭痛が起こる理由

ここからは、特に空腹感に着目してみましょう。

Kelmanらによる研究例では1750例の片頭痛発作の調査の結果、食事がとれなかったとき(57.3%)が片頭痛発作のきっかけであったと思われる例が57.3%に上ったと報告されています。

神経治療35:298–302,2018 :https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/3/35_298/_pdf/-char/jaより抜粋

半分以上の確率で、食事をとっていないことが片頭痛につながる可能性があるというのは驚きですね。もちろん、この際に本人は空腹感を意識していなかった場合も含んでいると思われます。仮に空腹感を意識していなかったとしても、空腹であることが片頭痛につながっている可能性があります。

では、空腹感や空腹であることと片頭痛にはどのような関係があるのでしょうか?

脳には、血糖値を感知して、空腹感を生じる摂食中枢があります。それは、脳の視床下部とよばれる部分にあります。

空腹感を感じる中枢=視床下部の位置

空腹感を感じているときは血糖値が下がっています。人間の体には血糖値を一定に保とうとする作用があるため、血糖値が下がると、自動的に血糖値をあげようとする作用が起こります。

このとき、血糖値を上げるホルモンとして、アドレナリンが分泌されます。これは、ストレスを受けたときに分泌されるホルモンでもあります。その特徴として、血管を収縮させる作用があります。

そのため、空腹感を感じた直後に一時的に血管が収縮する現象が起こります。しかし、アドレナリンの分泌がおさまると、今度は反動で血管が拡張します。このとき、片頭痛が起こりやすくなります。

※なぜ血管が拡張すると片頭痛が起こるのか?詳しい解説は、こちらの記事で⇒「片頭痛の原因:2つの有力説」

また、空腹感によって興奮した視床下部が、周囲の脳神経へと興奮や炎症物質を伝えることにより、痛みを引き起こしているという説もあります。

このような理由もあって、おそらく片頭痛もちの女性は、空腹を感じやすく、結果として過食気味の傾向にあるのではないでしょうか。片頭痛を慢性的に起こしていると太りやすいという話をきくことがありますが、それは気のせいとはいえません。

食欲の中枢は視床下部にありますが、視床下部にはほかにも、眠気やあくび、気分の変化にかかわる中枢の一部があります。実際、片頭痛の予兆として、空腹感のみならず、眠気、あくび、気分の変化が起こることは広く知られている事実です。ですから、視床下部の割と広い範囲が、片頭痛に対して何らかの関係性をもち得るといえます。

視床下部がつかさどる様々な身体機能

ちなみに、このような予兆を経てから頭痛が始まる場合、予兆がない場合に比べて、片頭痛の痛みが強まるという研究報告もあります。また、予兆をうまく抑えることができれば、そのあとに片頭痛が起こる確率も減らせるという報告もあります。ですから、予兆自体が、片頭痛が起こるプロセス=脳の興奮のプロセスの一部であるといえるのかもしれません。もしそうならば、予兆そのものを改善することにも大きな意義があるといえます。

空腹感を極力抑えるための食習慣

結局のところ、空腹感によって片頭痛が引き起こされるといいますが、そもそも視床下部が過度に過敏になっているために、本来は気にならない程度の血糖値の降下であっても、過剰反応してしまっているのではないかと考えることもできます。

第一の対策としては、血糖値をなるべく一定範囲内にコントロールすること。つまり、血糖値を極端に上げてしまうような食事のしかたを避けることです。血糖値を極端に上げると、身体はそれを下げようと頑張ります。結果、血糖値が大きく下がります。だから、炭水化物のドカ食いは避けたいです。極力エネルギーをタンパク質と脂質から得るようにして、炭水化物の摂取は限りなくゼロに近づけたいところです。

炭水化物の摂取量は、いきなりではなく、少しずつ段階を踏んで減らしていくといいと思います。まずは、一か月間を普段の半分に。次の一か月はさらに半分・・・というように。

このようにコントロールしていてもなお、予兆の空腹感を感じてしまったら、緊急に頭痛を回避するために、すぐ飴玉をなめるといいでしょう。もしこれで空腹感をすぐにおさえられれば、頭痛を起こさずにすむ可能性が高まります。

整体によりアプローチするべき内臓は?

血糖値のコントロールをしているのは、下垂体、すい臓(膵臓)、副腎といった臓器から出るホルモンです。これらの臓器の調子が悪いと、ホルモンの出方がバラバラになってしまい、血糖値のコントロールにぶれが起こります。

ですから、アプローチするべき内臓は下垂体、すい臓(膵臓)、副腎が第一候補です。もちろんこれらの内臓の活性化は、ちゅうしん整体院の整体法「ちゅうしんセラピー」においても重要項目として取り入れています。

活性化というのは、具体的にはこれらの臓器における血液、リンパ、神経伝達の流れを良くするということです。

下垂体、副腎、すい臓(膵臓)の位置

さらに整体による視床下部へのアプローチ

ここまでで、空腹感をつかさどる中枢が脳の中の視床下部という部分にあることを述べました。ですから、視床下部にも何らかのアプローチをするべきです。

視床下部において過剰な興奮が起こらない体質になってしまえば、片頭痛の起こる頻度を下げることができるといえます。ちょっとやそっとのことでは動じない、安定した視床下部をつくることが、頭痛予防の大きな方針となります。

つまり、視床下部のストレス耐性を上げることが、片頭痛体質から抜け出すためのカギとなります。

そのためには、まず、あなたの体の内部に、何か視床下部に対してストレスを及ぼしている要因はないかをチェックします。なぜなら、もし視床下部が、常時体内からストレスを受け続けていると、ますますストレスに対して敏感になっていくからです。

たとえば脳の歪みを生み出す蝶形骨周辺の硬さをチェックする必要があります。よく頭痛とあわせて、目の奥に痛みを感じる方がいます。まさに、そこに位置するのは蝶形骨です。ここには動脈や静脈も集まっており、頭痛の際に痛みを起こしやすい部位です。また、視床下部から命令を受ける下垂体が乗っかっていることからも、視床下部との関連が深い骨なのです。

眼の奥の動脈・静脈

もし、蝶形骨の周辺に問題となる硬さがある場合、どうしたらいいでしょうか?

当院では、顎と蝶形骨をつないでいる、側頭部(耳の周辺)の筋肉に着目します。この筋肉は側頭筋といいます。

側頭筋顎(あご)を動かすのに使われる筋肉で、かみしめの強い人など、常時緊張することによって蝶形骨の位置をずらしてしまします。したがって、顎の周辺の筋肉のバランスを修正することで、蝶形骨の位置も修正することができるのです。

側頭筋と、顎、蝶形骨の位置関係

また、首の骨のバランスも重要です。首の骨のバランスが悪い場合、周辺の筋肉や筋膜の局所的な緊張が起こり、首から脳へとつながる血管の流れが悪くなります。特に頸動脈の血流は、常に視床下部に監視されており、場合によっては強いストレスの発生源となります。

首の骨のバランスと血流の圧迫からくる視床下部へのストレス

さらに首のバランスに影響するものまで考えていくと、背中、腰、骨盤、ひざ、足首、内臓と、様々な要素があり、人によって様々なことが原因になります。これらは、もちろん整体によって対処可能なものが多いです。

ちゅうしん整体院では片頭痛改善整体のお問合せを受付けしております

ちゅうしん整体院の整体法=「ちゅうしんセラピー」では、以上のような、空腹感と関連した片頭痛でお悩みの方のための治療計画をご提供します。

その内容は、毎回、その場での頭痛の痛みを軽減することはもちろんですが、半年間継続的に受けていただくことによって、徐々に頭痛を起こしやすい体質を改善していくプログラムです。そして、そのプログラムの内容は、一人一人の個人に合わせて、異なる内容になります。一口に「片頭痛」といっても、その原因となる体質の癖は、人それぞれで微妙に異なるのです。

ですから、一人一人のお身体の状態をきちんと検査して、個性を見分ける技術力が大変重要だと考えています。

はじめのうちは、とってもとっても、すぐに頭痛が出てしまうかもしれませんが、続けていくことで、いずれ自分の体の力で、頭痛のない状態を維持できるようになる。そのような整体を当院では目指しています。

「○○回で良くなります!」という派手な宣伝はいたしません。そのような短期間で良くなる方というのは、そもそも軽症なのです。(軽症というのは痛みのレベルではなく、治りやすさ、原因の複雑さという点においてです。)

しかし、そのような短期間の改善を目的とした治療法では治らない方は決して少なくありません。あなたもそのおひとりではないでしょうか?その場合、じっくり時間をかけて体質を変えていく治療法を選択する必要があります。半年先のあなたがどんな状態になっていればいいのか?当院では、それを第一に考えて治療を行っていきます。

初回トライアルで、まずは気軽にお試しいただいてから、ご検討いただくとよろしいかと思います。予約の強制などはまったく行っておりませんので、安心してお気軽にご来院ください。