コラム

急に発生した頭痛の危険なパターンとは

2020.01.09

急に頭痛が発生した場合、脳の内部に深刻な問題が起こっていることがあります。 脳の中で、何かがふくらんで、内圧を高めている可能性があるのです。 それが、脳の表面にまで圧力を及ぼすとき、はじめて痛みになります。それは、出血や血管の腫れかもしれませんし、腫瘍の「できもの」かもしれません。

具体的にはどのような危険があるのでしょうか?この記事では、以下の可能性についてとりあげます。

  • 脳卒中(クモ膜下出血、脳梗塞、脳出血)
  • 髄膜炎
  • 外傷による慢性硬膜外血腫
  • 脳腫瘍(良性も悪性も)
  • 差し迫った危険のない片頭痛

脳卒中

脳内に起こる血管の不具合を脳卒中といいます。脳卒中は大きく3つに分類されます。

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • クモ膜下出血
脳卒中は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に分類されます
脳卒中の分類

このうち、特徴的な頭痛につながるのはクモ膜下出血です。かなりの激痛となるので、自分でもおかしいと確実に気づくことでしょう。

一方、脳出血は、じわじわと日数をかけて頭痛につながる可能性があります。

脳梗塞は頭痛が出る可能性もありますが、それよりむしろ、ろれつがわまらないなどの別の症状の方が目立ちます。下のチェックリストを参照してください。

クモ膜下出血と脳出血が頭痛につながるのは、頭蓋骨内に血液がたまることにより頭蓋骨内部の圧力が高まり、その圧力が頭蓋骨の内側にある圧力のセンサーに反応を起こすからです。この圧力のセンサーが痛みとして、危険信号を意識に伝えます。

ですから、急に頭が痛くなった時には脳血管系の問題を詳しく検査しないと危険な場合があります。

くも膜下出血

くも膜下出血の場合は、

それまでに経験したことのないような鈍器でガーンと殴られたような激しい痛み

を、突然感じるといわれています。意識を失ったり、嘔吐することもあります。
このような場合は、くも膜下出血の危険がありますのですぐに検査を受けてください。

脳出血、脳梗塞

チェックリストに心当たりのある項目はありますか?

脳出血や脳梗塞の場合は、頭痛に加えて、手足のしびれ・麻痺(思い通りに動かない)やろれつが回らなくなったりします。やはり、吐き気やめまいも起こりえます。以下の一覧にひとつでも当てはまれば、検査は一刻も早く受けてください。

視覚障害
物が二重に見えたり、視野が欠けたりすることがある
障害物が見えずに、ぶつかったり転んだりする
片方の目が見えにくい


知覚障害
口の周りがしびれる顔がしびれる
急に手や足がしびれる急に手や足が震える
手や足に手袋や靴下をつけている感じがする
めまいや耳鳴りがする急に動機が起こったり、冷や汗がでる


運動障害
平らな場所でつまづく
足がもつれる
鴨居や階段で足を引っ掛ける
物がつかみにくくなる、落としてしまう


発声・言語障害
早口で話されると理解しにくくなった
大声を出すと息切れするろれつが回らなくなることがある
急に言葉がでてこなくなる
呼吸・飲みこみ障害急にむせたりする
痰がからむことが多くなった
食べ物や水が喉に引っ掛かる


その他
急に頭痛や肩こりが起こる
計算ができなくなったように感じる

千葉脳神経外科病院HPより抜粋
http://www.chiba-nougeka.or.jp/checklist/

片頭痛とよく似た脳梗塞の前兆

「閃輝暗点」という、視野の中にギザギザしたり、きらきらしている光が見える現象は、片頭痛の前兆の典型的パターンとして知られています。しかし、これとよく似たものが、脳梗塞の前兆で起こることがあります。

一過性脳虚血症と呼ばれる状態のときに見えるものです。ただし、この場合は片目だけ視界が真っ暗になるので、一過性黒内障と呼ばれます。しかし時間が経つと、視界はもとに戻ります。これが脳梗塞の前兆である場合は、直後に頭痛は起こりません。そのような場合は、脳梗塞の前兆を疑って検査を受けてください。

ウイルスや細菌の感染による髄膜炎

熱を伴って急に頭が痛くなった場合は、髄膜炎の疑いもあります。首の後ろが硬くなることが多く、ズキンズキンという激しい痛みが出ます。

ウイルスから髄膜炎が起こるイメージ

外傷による出血・・・ゆるやかに進行する慢性硬膜下血腫

頭をぶつけた後、すぐに脳内出血で頭痛が出ることもありますが、出血がゆっくりと進行して、1,2か月後にようやく痛みが出てくる場合もあります。このように徐々に進行した場合、「慢性硬膜下血腫」といいます。ぼんやりしたり、物忘れ、失禁などを伴うために、認知症と間違われやすいので注意が必要です。もし、頭をぶつけた心当たりがあれば、注意しましょう。この場合、血腫(出血してできた血の貯留)を取り除けば、圧力から解放され、頭痛も、認知症的な不具合もなくなります。

慢性硬膜下血腫はゆっくりと出血する現象

腫瘍による頭痛もゆっくりと進行する

脳腫瘍の場合は、急に痛くなるというのとは、ちょっと違うかもしれません。腫瘍の成長にはそれなりに時間がかかりますから、ゆっくりと大きくなってくるにしたがって痛みも徐々に増していくというパターンになります。

良性腫瘍も悪性腫瘍も頭蓋内の圧力を上げるという点では変わりがありませんので、頭痛の原因になりえます。睡眠と痛みが関係しており、目が覚めたときに痛みを感じ、起きて動いている間に気にならなくなっていくというパターンであれば、脳腫瘍を疑ってみるべきです。

腫瘍はゆっくりと大きくなっていくにつれ、頭痛を引き起こす可能性もある

そのような頭痛に加えて、上で述べたような、脳梗塞、脳出血のチェックリストに該当するものがひとつでもあれば、脳腫瘍の検査を必ず受けるべきです。

緊張型頭痛や群発頭痛と混同しそうになるパターンに注意

緊張型頭痛と似ている場合、噴射状の嘔吐があれば、脳腫瘍を疑う

脳腫瘍による頭痛では、痛みの種類が緊張型頭痛によく似ていることがあるので注意が必要です。

たとえば、軽度から中程度の、後頭部が締め付けられるような痛みが、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に悪くなっていく場合があります。これだけなら、緊張型頭痛と思われがちです。しかし、次第にひどくなって、ついには早朝のズキンズキンという強い頭痛や、噴射状の嘔吐が起こった場合には、脳腫瘍の可能性を強く疑いましょう。

群発頭痛とは区別がつきにくい。いずれにしても強烈な痛みなので病院へ行きたくなるはず。

一部の脳腫瘍では、群発頭痛によく似た目の奥がえぐられるような痛みがでるパターンもあります。とにかく、群発頭痛は激しい痛みがありますから、まず病院に行きたくなる方がほとんどではないでしょうか?その際、しかるべき脳画像検査も受けることになるでしょう。

強烈な痛みのイメージ

危険のない片頭痛であっても、急に痛くなることはある

以上は、すべて、すぐに病院で診てもらうべき危険な頭痛です。しかし、中には差し迫った危険のない、一般的な片頭痛であっても何かのきっかけで急に発症することがありえます。

  • カフェインやワインなどの血管に作用しやすい食べ物がきっかけになる場合
  • においや光などがきっかけになる場合
  • 特定の場所など、ストレスから解放されてほっと一息つけるところに移動した場合

このような危険の少ない片頭痛であっても、あまり繰り返すようであれば、きちんと脳の検査を受けたほうが安心です。最近の研究報告では、片頭痛の発作を繰り返していると、後頭部側に脳梗塞を生じるリスクが増大するという結果もあります。将来の脳梗塞を防ぐために、片頭痛はただ我慢し続けるのではなく、きちんと病院の指導に従って、薬で発作を抑えてください。

薬のイメージ

そのうえで、ただ薬ばかりに頼るのではなく、整体などを活用して体質改善にじっくり取り組むことで、発作を繰り返す頻度を減らしていくことをお勧めします。

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